【フィギュア撮影】撮影ブースの作り方と必要な機材をまとめてみました

【フィギュア撮影】撮影ブースの作り方と必要な機材をまとめてみました

フィギュア撮影ブースの作り方と必要な機材をまとめています。

目次

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撮影ブースを自作するメリット

撮影ブースを自作するメリットは、好きな背景紙で自由にライティングを組めることです。

撮影ブースを自作するメリット

個人的には、ライティングに拘りたい方、少しでも綺麗にフィギュアを撮影したい方には、撮影ブースの自作をおすすめしますが、ライティングに拘りがない方、ただ全体を明るく撮影したいだけの方には、市販されている撮影ブースやストロボの天井バウンスで撮影する方法をおすすめします。

ライティングに拘りたい方が市販の撮影ブースを購入すると、自由度が低すぎて無駄な買い物になってしまう可能性があるからです。逆に、ただ全体を明るく撮影したいだけの方が撮影ブースを自作しても、ライティングの試行錯誤に時間を取られて、時間の無駄になってしまう可能性があるからです。

まずは、自分がどんな写真を撮りたいのかを明確にして、自作するべきなのかを判断して下さい。

自作撮影ブースに必要なもの

僕は現在ストロボを使って撮影しているのですが、必要な機材は定常光で撮影していた時とほとんど変わらないので(照明が変わっただけ)、僕が普段撮影に使っている&あると便利な機材を紹介します。

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撮影台

自作撮影ブース

僕は折り畳みデスクにハンガーラックメッシュパネルを組み合わせて撮影台を自作しています。

撮影台は、80cm x 50cmの大きさがあれば、一般的な全紙サイズの背景紙を綺麗にセットできるのでおすすめです。ハンガーラックは、キャスター付きで移動が楽かつ高さ調整も可能なので重宝しています。

背景紙をメッシュパネルに固定するのは、単純にカーブのRを調整しやすいからです。

背景紙

フィギュア撮影の背景紙

背景に余計な物が写らない様に使います。

レビューサイトでは、グッドスマイルカンパニーやホビージャパン等、メーカーのデコマス写真にも使われているレザックが人気です。購入する時は、全紙サイズ「788mm×1,091mm」&厚さ「260kg(0.32mm)」を選択して下さい。薄いタイプは折り目が付きやすいのでおすすめしません。

楽天市場の紙屋の丸楽、Amazonの紙屋の丸楽で購入できます。

背景紙「レザック66」

個人的には、柔らかい印象になるアトモスもおすすめです。

背景紙「アトモス」

また、高級感があって反射が目立たない羊皮紙も使いやすくて気に入っています。

背景紙「羊皮紙」

どれも1枚数百円程度なので、余裕があれば複数バリエーションを用意しておくと撮影が楽しくなると思います。

照明

照明

僕は安価なストロボNEEWERのTT560とストロボ用のソフトボックス+ライトスタンドを使っているのですが、定常光で撮影している時は、RIFA-F40×40cm 一脚スタンドセットZ-LIGHTを使っていました。

ソフトボックスやバンクライトを使うメリットは、ディフューザーを別途用意する必要がない&面光源を簡単に作れる&角度や高さを自由に調整できることです。最近では、お手頃価格のソフトボックスやバンクライトもたくさん販売されているので、ライティングに拘るなら1~2個持っておくと便利です。

ソフトボックスを使ったライティング

ちなみに、これからフィギュア撮影を始めたい方が知りたいのは、照明はいくつ必要なのか?だと思いますが、必要な照明の数なんて決まっていません。たくさん照明を使った方が綺麗に撮れる訳でもありません。ただ全体を明るくしたいだけなら、レフ版とディフューザーを使えば照明は1つで十分です。

ですが、「逆光気味の光をメイン光源にしている」「強調したい部分がある」「アクセントを入れたい」「背景を明るくしたい」等の場合は、2灯、3灯必要になることもあります。

複数照明を使ったライティング

個人的には、まずは1灯+レフ版だけで撮影してみる。イメージ通りの写真が撮れなければ、補助光として暗い部分に照明を追加する。といった流れで試行錯誤するのがおすすめです。最初からいきなり2灯、3灯で撮影しても、ただ全体が明るくなるだけで、立体感の崩れた写真になってしまうからです。

また、複数照明を使う時は、電球の色温度を統一して、できるだけ演色性が高いものを選んで下さい(昼白色の平均演色評価数「Ra」90以上の電球がおすすめ)。演色性が低いと発色が悪くなりますし、色温度の違う電球を混ぜるとホワイトバランスが綺麗にとれなくなります。

照明の色温度を統一

ライティングはフィギュア撮影で一番差の出る部分ですから、個人的には一番拘りたい部分です。

三脚

三脚

フィギュア撮影で三脚を使うメリットは、同じ高さかつ同じ角度で撮影できる(4方向や8方向の写真を撮る時に便利)&定常光で撮影する時に低ISO感度のスローシャッターを切れることです。

僕は風景撮影用の三脚を使っていますが、用途が室内のフィギュア撮影だけなら、数千円の三脚で十分です。三脚を購入する時は、撮影台の高さと屋外でも使う予定があるのか?を考慮して選んで下さい。

レフ版

レフ版

光源の反対側に置いて光を反射させ、影を明るくするために使います。

僕はデコパネ紙貼白をカットして使っていますが、段ボールにコピー用紙等を貼って代用することもできます。また、映り込み防止や背景を暗くする際にデコパネ ブラックを使うこともあります。

レフ版の効果は下記の写真で比較してみて下さい。

左はレフ版なし、右はレフ版あり、どちらも「RIFA-F40×40cm」1灯で撮影しました。

レフ版あり
レフ版あり
レフ版あり
レフ版なし
レフ版なし

照明を追加しなくても、レフ版だけで十分明るくなっているのが分かると思います。

影がきついと感じた時は、照明を増やす前にレフ版を使ってみて下さい(2~3個持っておくと便利)。

ディフューザー

ディフューザー

点光源を面光源に変えて、きつい影やきついハイライトができない様にします。

僕はディフューザーにアクリサンデー板 乳白半透明トレーシングペーパーを使うこともありますが、ソフトボックスやバンクライトを使えば、基本的にディフューザーは不要です。

ちなみに、ディフューザーの効果は光源からの距離&被写体までの距離に大きく影響します。トレーシングペーパーを光源近くで何枚も重ねるぐらいなら、光源から離して被写体に近づけた方が効果は高くなります。

ディフューザーの効果は下記の写真で比較してみて下さい。

左はディフューザーなし、右はディフューザーあり、どちらも「Z-LIGHT」1灯とレフ版で撮影しました。

ディフューザーあり
ディフューザーあり
ディフューザーあり
ディフューザーなし
ディフューザーなし

ディフューザーを使うと、全体的に柔らかい印象になったのが分かると思います。

きつい影やハイライトが気になる時は、ディフューザーの位置を調整してみて下さい。

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その他

その他

どっちもクリップはディフューザーやレフ版の固定、万能クリップは背景紙の固定に使っています。

また、ホワイトバランスと色調整にColorChecker Passportを使っています。

よくある質問

これからフィギュア撮影を始めたい方が気になりそうな疑問をまとめてみました。

自然光では綺麗に撮れないのですか?

撮れます。

但し、天候や時間帯の影響を受けます。安定しないのが欠点です。夜間の撮影もできません。

スマホでも綺麗に撮れますか?

そこそこ綺麗に撮ることはできます。

但し、画質は一眼に敵いませんし、綺麗なボケも再現できません。また、細かい設定の調整は一眼の方が操作しやすくなっています。綺麗に撮ろうとすればする程、スマホの方が難易度が上がります。

高いカメラやレンズは必要ですか?

APS-C機と中望遠のマクロレンズがあれば十分です。

撮影機材に拘るより、ライティングとレタッチを覚えた方が間違いなく綺麗な写真が撮れます。

三脚は必要ですか?

あると便利です。

カメラを固定してフィギュアだけを回転させて撮影する場合は三脚必須です。また、定常光の低ISO感度で撮影したい場合も、シャッタースピードが手持ち撮影の限界を超えてしまうので三脚必須です。

ストロボ撮影のメリットとデメリットはなんですか?

メリットは、ストロボで光量を調整できること、コードが不要なので撮影スペースがスッキリすること、明るいので低ISO感度の手持ち撮影も可能になることです。

デメリットは、シャッターを切るまで結果が分からないことです。定常光の様に撮影前に目視で確認することができないので、ある程度ライティングのイメージができないと調整に時間がかかります。

見た目の色と写真の色が異なるんだけど?

グレーカードを使ってホワイトバランスを取得して下さい。

正確な色を再現したい方には、ColorChecker Passportもおすすめです。

この記事で使っているカメラとレンズはなんですか?

フルサイズ機:ILCE-7RM2 + SEL90M28G

APS-C機:D5300 + AF-S Micro 60mm f/2.8G ED

恐らくブログサイズでは違いが分からないと思います。

きつい影ができてしまうんだけど?

影がきつい時はディフューザー、光源の反対側が暗い時はレフ版を使って下さい。

それでもカバーできない時は照明の追加を検討してみて下さい。

他にも、僕がフィギュア撮影で学んだことをまとめた記事があるので良かったら参考にしてみて下さい。

最後に

いろいろ紹介しましたが、絶対必要なのは撮影スペースだけです。後は必要だと思う物を購入して下さい。

但し、撮影ブースを自作したからといって、必ずしも自分のイメージした写真が撮れる訳ではありません。撮影ブースはあくまで準備段階です。ここからライティングの試行錯誤が必要です。

Scofield

僕の理解が不十分で間違ったことを書いているかもしれないので、気になる点があれば指摘して下さい。また、おすすめの機材等があれば教えて頂けるとうれしいです。

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今日の一言

2024年3月6日からGoogleのコアアップデートが始まりました。今回は長めの調整でまだ完了していません。このブログは、3月16日時点では確実にマイナス方向。雑記ブログが被弾しているのかと思いきや、僕にとって優良な記事を配信している特化型ブログも複数被弾しているので、一部の個人ブログが被弾しているといった感じ。なんとなくドメイン単位でフィルターをかけられているような気がします。捕捉されると、どんな記事を書いても中途半端な順位までしか上がらない。加えて、一部の記事が大幅に下落する傾向。

コメント

コメント一覧 (10件)

    • 既に手放しているのですが、当時使っていたのは「Nikon D5300」と「AF-S Micro 60mm f/2.8G ED」です。

      ただ、「Nikon D5300」でフィギュア撮影はあまりお勧めしません。

      僕には説明できるだけの知識がなくて申し訳ないのですが、2014年以前のNikonは黄色っぽく写るんですよね。フィギュア撮影におすすめ!正確な色を再現できる「X-rite ColorChecker Passport」を読んでもらえると分かるのですが、ホワイトバランスを調整しても、必ず自分のイメージした色より黄色っぽく写ります。解決策は、RAWファイルで保存して自分で現像することなのですが、普段レタッチをしない方には面倒な作業になります(僕は基本的にRAWファイルで保存して現像していたので気になりませんでしたが)。

      何が言いたいかというと、僕の写真の色はNikonだから出せる色ではなく、現像ソフトによるものだってことです。それが理由で、僕は「Canon」か「Sony」に乗り換える予定です。

      カメラは高価な買物になりますから、レビューサイトをたくさん覗いて、皆がどんなカメラとレンズを使っているのか研究してから、購入されることをお勧めします。僕もそうでしたが、自分の気に入った写真を撮られている方の機材を参考にするのが一番です。

      あまりお役に立てず申し訳ありません。

  • はじめまして、まどかのフィギュアで使われている背景紙は何というものになりますでしょうか?

    • まどかに使っている背景紙は「アトモス ぼたん」になります。

      僕は銀一で購入したのですが、画材販売.jpでも同じものが販売されています。サイズは「788mm × 1,091mm」、レザックに比べると少し薄めで、価格は一枚500円前後になります(+送料)。

      恐らく、Amazonや楽天市場では、背景紙サイズの大きさは販売されていません。

    • 返信ありがとうございます!
      早速購入しまして届くのが楽しみです。
      とても参考になるブログを書いてくださってありがとうございました!

  • 貴重な撮影方法を教えて頂き有り難う御座いました。
    質問させて頂きます。東芝(LDA9N-D-G)LED電球の色温度のケルビンはいくつでしょうか。
    教えて頂ければ幸いです。

    • 色温度は昼白色の「5000k」、平均演色評価数は「Ra:90」です。LEDは蛍光灯より「点灯直後から明るい」「熱を持ちにくい」のがメリットで、「少し暗い」のがデメリットです。

    • 早速の御回答有り難う御座いました。アマゾンで購入致します。

  • 商品撮影で今回大変役立ちもっと勉強したくなりました。近くのブックオフで「これからはじめる商品撮影の教科書」を見つけパラパラめっくっているとよく似た写真が出てきました。早速購入して熟読しています。もし間違いでしたらお許し下さい。御礼の言葉とさせて頂きます。

    • フィギュア撮影の楽しさを共感して頂けただけでも凄くうれしいです。

      ちなみに、僕も何冊か書籍は読みましたが、それ以上にフィギュアレビューサイトから学んだことの方が多いです。特に下記のサイトからはたくさんのことを勉強させて頂きました。

      フィギュア撮影を学びたい方必見!?参考書籍より参考になるレビューサイト!

      後は自分流にアレンジして今のお気に入りのライティングパターンがあるといった感じです。

      最近はストロボ撮影も行っているのですが、照明以外の機材(背景紙・レフ版・ディフューザー等)は全て使い回しできるので、本気で撮影したい方はある程度機材を揃えておくことも重要だと思います。

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