フィギュアを撮影する時のレフ版の効果と使い方についてまとめておきます。
レフ版の使い方
レフ版は、照明の光を反射させて、間接光として利用するために使います。
僕は切り込みを入れて角度を自由に変えられる様にしたデコパネ紙貼白をよく使っていますが、コピー用紙を貼り付けた段ボール2枚をテープで繋ぎ合わせても同じ使い方ができます。また、効果を強くしたい時は、アルミホイルをぐちゃぐちゃにして貼り付けたり、鏡でも代用することができます。
フィギュア撮影では、撮影ブースの上で邪魔にならない大きさかつ自由に角度を変えられるものが理想です。また、白系の背景紙を使えば、背景紙自体がレフ版の役割を果たすこともあります。
参考までに、照明やカメラの設定を変えず、レフ版ありなしの写真を比較してみて下さい。どちらも照明は左からの斜光1灯のみですが、左の写真はレフ版なし、右の写真は右手前に白レフ&右奥に鏡を配置しています。
白レフは右側の影を起こす用、鏡は右側のエッジにハイライトを入れるアクセント用です。
レフ版を使っただけで、照明1灯でもだいぶイメージが変わったのが分かります。
レフ版の効果
素材による効果の違い
レフ版の効果は、レフ版に使用した物の材質によって大きく異なります。
例えば、コピー用紙等の紙質の素材は、乱反射するので柔らかい光が跳ね返ります。
鏡や金属等の表面がツルツルした素材は、鏡反射するので直線的な硬い光が跳ね返ります。
色の付いた素材は、色の被った光が跳ね返ります。
正解がある訳ではないのですが、フィギュア撮影では白い紙質の素材を使用するのが一般的です。
鏡反射する素材は、被写体に当たる光にムラができたり、反射した光で逆に影ができることもあるからです(アルミホイルをぐちゃぐちゃにして使うのは鏡反射を乱反射に近づけるため)。
色の付いた素材は、ホワイトバランスが上手くとれなくなる可能性があるので、何か特別な演出効果を狙っている等でもなければおすすめはしません。また、黒系のレフ版で写り込みを消すといった使い方もできます。
ちなみに、レフ版の効果は「鏡>銀レフ(アルミホイル等)>白レフ(コピー用紙等)」の順で強くなります。
距離や角度による効果の違い
レフ版は被写体に近づける程効果は高くなります。
また、角度によっても効果は変わります。
定常光で撮影する時は、レフ版の効果を目視で確認しながら調整して下さい。
例えば、トップ光を使えば下に影ができるので、レフ版を少し上に向けて影を柔らかくしてあげます。他のケースでも同様、レフ版で反射させた光を、光源の反対側の暗いと感じる部分に当てるのが基本的な使い方です。
最後に
レフ版を使う時は、下記のポイントを意識してみて下さい。
- 基本は白い紙質のものを使う
- 効果は被写体までの距離と角度で調整する
- やりすぎると立体感が損なわれる
暗いと感じる部分にレフ版で光を反射させて明るくするイメージです。
この際、レフ版を使っても影がきついと感じる時は、照明が上手くディフューザーで拡散されていない可能性があります。まずはディフューザーを使って大きな面光源を作ることを意識してみて下さい。
また、全体が暗いと感じる時は、(白系の背景紙を使うと起こりやすい)単純に露出がアンダー気味になっているだけの可能性があります。照明を増やす前にカメラ側で露出を上げてみて下さい。





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