ネットでSWELLの評判を検索しても、デメリットは価格以外にほとんど出てこないので、僕が実際に1年間使ってみて感じたデメリットをまとめておきます(あくまで個人的な感想)。
PageSpeed Insightsのスコア
SNS等では、PageSpeed Insightsのスコアを掲載して、「SWELLに変更しただけでスコアがめちゃくちゃ上がりました!SWELL爆速です」なんて投稿をよく見かけるのですが、SWELLに変更したからといって、必ずしもスコアが改善される訳ではありません。環境次第では、僕の様にスコアが落ちる方もいると思います。
SWELLに変更しただけでスコアが上がるのではなく、SWELLならテーマに備わっている高速化のキャッシュ機能や遅延読み込み機能を利用して、スコアを改善することができるといった方が正しいです。
また、画像を最適化する機能はSWELLに備わっていないので、画像を圧縮したり、次世代フォーマットwebp
やavif
を利用する場合は、別途プラグインを追加する等して、ご自身で設定する必要があります。
参考までに、エックスサーバーのスタンダードプランでWordPressをインストールしただけの状態のブログに、SWELLを適用させてスコアを計測したら、下記の様な結果になりました。
PageSpeed Insights | GTmetrix | ||||
---|---|---|---|---|---|
携帯電話 | デスクトップ | 評価 | Performance | Structure | |
SWELLのスコア | 93 | 99 | A | 93% | 94% |

多機能すぎて初心者には設定が難しい
ただブログを書きたいだけの人にとっては、難しい設定が多い気がします。
中でも、高速化のキャッシュ機能や遅延読み込み機能は、エラーや不具合が起きやすいので注意して下さい。なんとなく「SWELL+高速化」等で検索して、出てきた設定をそのまま真似している方は要注意です。
動作環境や使用しているプラグインが異なれば、最適な設定もサイトによって異なるからです。
設定によっては、ウィジェットの分岐が効かなくなる。カスタマイザーの設定が反映されない。プラグインが正常に動作しない。等の不具合が起きる可能性もあるので、おかしいと感じた時は初期設定に戻して下さい。
使いこなすことができれば多機能で便利なテーマですが、使い方を覚えるのに少し時間がかかります。
クラシックエディターでは機能が制限される
SWELLはクラシックエディターでも使えますが、ブロックエディターよりも機能が制限されています。
また、クラシックエディターで挿入されるタグには、一部レイアウトが崩れる機能もありました。
ブロックエディターの方が細かいカスタマイズが可能ですし、クラシックエディターでは使えないSWELL専用ブロックもあるので、SWELLの機能を最大限に活かしたいのであれば、ブロックエディターを使って下さい。

アップデートでちょこちょこエラーが起きる
今でも新しい機能が追加されている&更新が続いているテーマなので、仕方ない部分もありますが、アップデートする度に小さなエラーがちょこちょこ起こります。
僕が気づいただけでも、3ヵ月の間に「クラシックエディターのタグが上手く挿入されない」「カスタマイザーのリストレイアウトが反映されない」「キャッシュのクリアボタンが反応しない」エラーが起きていました。
全て次のアップデートで修正されているので、そこまで気にはなりませんでしたが、エラーが起きているバージョンのSWELLに乗り換えた場合は、何が原因でエラーが起きているのか特定しにくいので少し厄介です。
また、クラシックエディター及びクラシックブロックで挿入した音声ファイルやギャラリーは、この記事を書いている時点でのSWELL最新版(2.5.9.4)でもレイアウトが崩れたままです。
初心者はフォーラムで質問しづらい
すごく便利なフォーラムなのですが、雰囲気的に使いづらい気がします。
また、不具合報告は開発者や他のユーザーにとっても感謝すべきことだと思うのですが、回答にもなっていない「~を確認しましたか?」「ググれば出てきます」等の返信を見ると少し残念に感じてしまいます。
個人的には、公式サイトのマニュアルやフォーラムで解決できないことを、どこの誰が書いたのかも分からない記事に解決方法を委ねるのは少し違う気がします。また、専用フォーラムがあるのに、ヤフー知恵袋にたくさん質問が投稿されているのは、恐らく同じ理由で質問しづらいと感じている方がいるからだと思います。
他社テーマへの乗り換えが困難
どのテーマにも言えることなのですが、テーマ専用の機能を多用すると、テーマの乗り換えが困難になります。
SWELLに乗り換える場合は、乗り換えサポートプラグインが用意されているので、レイアウトを大幅に崩すことなくテーマの乗り換えが可能ですが、他社テーマへの乗り換えにはサポートがありません。
SWELLを使うのであれば、SWELLを最後まで使い続けるぐらいの覚悟で購入するべきだと思います。

購入前に確認してほしいこと
SWELLの購入を迷っている方に知っておいてほしいことをまとておきます。
- 販売価格はいくらですか?
-
¥17,600(税込)です。
買い切りタイプで、複数サイトの利用も可能です。但し、他の有料テーマに比べると若干高めです。
- 初心者にも使えますか?
-
使えます。
但し、便利な機能が多い反面、使い方を覚えるのに少し時間がかかります。
- 購入後のサポートはありますか?
-
ありません。
分からないことは、公式サイトの設定マニュアル
を参考にする。ユーザー専用のフォーラムサイトで質問する。検索エンジンで調べる。のいずれかで解決して下さい。
- クラシックエディターでも使えますか?
-
使えます。
プラグイン「Classic Editor」を追加すれば、クラシックエディターでも使うことはできます。
但し、ブロックエディターに比べて使えるタグが少ないですし、カスタマイズ機能も制限されるので、個人的にはブロックエディターでの使用をおすすめします。
- SWELLに変更したら検索エンジンで上位表示できますか?
-
できません。
上位表示できるかどうかは記事の内容次第です。SWELLに変更しても変わりません。
- どうしてSWELLを購入したのですか?
-
僕の場合は、単純に以前使っていたテーマ「ハミングバード」の更新が止まったからです。
レイアウト、デザイン、機能、更新状況を比較して、SWELLを選びました。
最後に
SWELLは有料テーマの中でも少し高額なので、購入してから「聞いていた話と違う」とならない様、僕が感じたデメリットばかりを書きましたが、メリットは書き出したらきりがありません。
気になる方は、SWELLの特徴 | WordPressテーマ SWELLを覗いてみて下さい。
価格やデメリットを考慮しても、間違いなくメリットの方が勝っていると言えます。
また、僕はシンプルなレイアウトにしているので、SWELLのカスタマイズ性の凄さを伝えることはできないのですが、「これSWELLで作ったの?」っていうぐらいお洒落なトップページを作っている方もたくさんいるので、使い方次第でめちゃくちゃ化けるテーマでもあります(そのデザインがブロガーに必要かどうかは疑問)。
ちなみに、僕がSWELLを選んだ理由は、乗り換えサポートプラグインが用意されていたことと、これから長く付き合っていける様な気がしたからです(面倒だからできるだけテーマを変更したくない)。
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