Manfrottoの「Elementトラベル三脚 スモール」を使ってみた感想をまとめておきます。
Elementトラベル三脚 スモール
参考価格 | 18,000円 |
材質 | アルミニウム |
全伸高 | 143cm |
最低高 | 33.5cm |
格納高 | 32cm |
格納幅 | 10cm |
重量 | 1.15kg |
耐荷重 | 4kg |
雲台 | アルカスイス互換の自由雲台 |
ロック | ナット式 |
高さ調整 | 5段(脚4段+センタポール1段) |
開脚角度調整 | 3段階 |
付属品 | 専用ケース 六角レンチx3 スパイクx3 説明書 |
公式サイト | Elementトラベル三脚 スモール ブラック | Manfrotto JP |
この商品は、コンパクトで持ち運びに便利なトラベル三脚です。
公式サイトやAmazon等の通販サイトなら、1万円前後で購入することができます。
使ってみた感想
一眼ミラーレス機「α7R2+FE24-70mmF2.8GM(約1.5kg)」で実際に使ってみた感想です。
良かった点
一番良かったのは、格納した時の長さがわずか32cmと小さくコンパクトで持ち運びやすかったことです。
僕が普段使っている190シリーズと比較すると、大きさは半分以下、重さは1/3程度です。
脚は180度折り畳める仕様で、脚4段、センタポール1段、計5段で高さを調整できます。
一般的なカメラリュックなら中に収納できますし、Peak Designのエブリデイスリング10Lにもすっぽり入るぐらいコンパクトです(カメラが入らないのでこんな使い方はできません)。専用の収納ケースも付属しているので、持ち運びに困ることはまずありません。
見た目もしっかりしていて、三脚としての役割も十分果たしてくれます。
悪かった点
個人的に気になったのは、センターポールを縮められないのでバランスが悪いことです。
センターポールは、縮めた状態でも約20cm(雲台を含めると約29cm)の高さがあります。これ以上縮めることはできません。そのせいで、安定感が少し欠けています。
低い位置から撮影する時は、三脚の脚を開いてバランスを取れますが、高い位置から撮影したい時は、どうしてもバランスが悪くなります。
特に、全伸高まで伸ばした時は(190シリーズの伸高時とほぼ同じ高さ)、センターポールの長さが約35cm(雲台を含めると約44cm)になるので、更に安定感が悪くなります。全伸高で使用するなら、センターポール下部のバネ式フックに荷物等の重りをつけて、安定性を高める必要があります。
風の弱い平地での撮影なら問題ありませんが、足場の悪い場所や、他にもカメラマンがいる様な場所では、もしかしたら転倒するかもしれないという不安から、三脚から目を離すことができません。
190シリーズなら平気な衝撃でも、Elementトラベル三脚は普通に倒れます。
カメラバッグが当たったり、誰かの足がぶつかるだけでも倒れる可能性があるので注意が必要です。
その他の気になった点
Amazonのレビューにも書かれていましたが、雲台のネジが飛び出しているため、プレートをスライドさせて装着することができません(ネジでひっかかる)。また、L字プレートを使用している場合は、プレートの一部がネジと干渉して、装着できる位置が限られます。
この問題は、M6x20mm(太さ6mm x 長さ20mm)のネジに交換すれば解消されますが、このネジは万が一プレートのつまみが緩んだ時のストッパーの役割も果たしているので、交換するなら自己責任でお願いします。
気にならなければ、そのまま使った方が安心です。
最後に
普段愛用しているManfrottoの三脚かつ評価も高かったので勢いで購入したのですが、僕が使っている機材と使用用途にはあまり向いていませんでした。トラベル三脚なので安定性が落ちるのは覚悟していたのですが、何かあった時に倒れてしまう可能性があるのは少し怖いです。
高価な機材を任せるには、心許ないというのが正直な感想です。
今更ですが、トラベル三脚で迷っているなら、全伸高、格納高、重さといった持ち運びやすさも重要ですが、センターポールを縮められるタイプかどうかも含めて検討してみて下さい。
また、メインの三脚として使うのであれば、もっとがっちりしたものを選ぶべきです。トラベル三脚はあくまでコンパクトで持ち運びやすさを重視した商品なので、一般的な三脚と比べたら安定性が落ちます。望遠レンズや長秒露光の夜景撮影をメインにする方には不向きです。
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