工場夜景の撮り方とカメラの設定

工場夜景の撮り方とカメラの設定

今年一番はまった被写体「工場夜景」の撮り方について学んだことをまとめておきます。

scofield
最初に言っておきますが、僕は人に教えられる程カメラに詳しい訳ではありません。10回撮影に出かけたら、10回失敗して帰ってくるぐらいです。

ですが、失敗した原因さえ分かれば、次の撮影に活かすことができるので、僕の失敗と原因についてまとめておきます(同じ様に失敗した方の参考になればうれしい)。

ただ、全て手探りで学んだことなので、間違ったことを書いている可能性もあります。指摘やアドバイス等あれば、コメント欄から教えて頂けるとうれしいです。

ちなみに、これから書く内容はRAW保存前提です。

カメラの設定

工場夜景はレリーズと三脚を使って、低ISO感度の長秒露光が基本になります。

今回使用している撮影機材
ボディ ILCE-7RM2
レンズ SEL2470GM
レリーズ RMT-DSLR2
三脚 MK190XPRO4-3W

ISO感度

工場夜景ISO感度

工場夜景はRAW現像する時に露光量やハイライトを大幅に調整することが多いので、ISO感度は画質が綺麗(ノイズが少ない)&レタッチ耐性が強い「ISO100」推奨です。

scofield
僕はシャッタースピードを速くしたい時は、F値で調整する方法を優先していますが、F値を下げたくない&これ以上F値を下げられない時はISO感度を上げています。

F値(絞り値)

F値による光芒の違い

F値は絞れば絞るほど(大きくするほど)光芒の形がくっきり出ます。

但し、絞れば絞るほどゴーストが発生しやすく、シャッタースピードも遅くなります。逆に、F値を開放に近づけすぎても、Lightroomのプロファイル補正だけは補正しきれないぐらい周辺光量が減光します(僕のレンズはF5.6ぐらいが境目)。絞りすぎだけでなく、開きすぎにも注意が必要です。

僕はISO100・シャッタースピード30秒で適正露出になるまでF値を絞って、ゴーストが気になる場合や、どうしてもシャッタースピードを速くしたい場合のみ、F値を開いています(ISO感度を上げてシャッタースピードを速くすることもできます)。

メリット デメリット
開く(小さくする)
  • シャッタースピードを速くできる
  • ゴーストが発生しにくい
  • 開放に近づくにつれ周辺光量が減光する
  • 近距離で望遠にすると前後の被写体にピントが合いにくくなる
絞る(大きくする)
  • 光芒の形がくっきり出る
  • 全体にピントが合いやすい
  • シャッタースピードが遅くなる
  • ゴーストが発生しやすくなる
scofield
僕は基本F8~F11で撮影していますが、暗い場所ではF5.6まで開くこともあります。

シャッタースピード(露光時間)

シャッタースピードの影響

シャッタースピードの設定は、露光中に動く可能性のある被写体全てに影響を及ぼします。

例えば、煙や雲は露光時間が長いほどディテールが失われて流れている様に写ります。ディテールをはっきりさせたい時は、露光時間を短くする必要があります。

漁船は風や水面の揺れで動く可能性があるので、露光時間が長くなるほど被写体ブレする可能性が高くなります(天候の影響が一番大きい)。草木も同様です。特に、前景に写っている物が被写体ブレしていると目を引いてしまうので注意が必要です。

水面は露光時間が長いほどなめらかに写ります。逆に、リフレクションは露光時間が短いほどくっきり写る可能性が高くなります(露光中に水面が揺れて被写体ブレする可能性があるため)。

また、露光中に車が通れば、ヘッドライトやテールランプが光跡として残ります。

僕はシャッタスピード30秒で撮影することが多いのですが、この様な撮影場所では、漁船の被写体ブレを防ぐ&リフレクションを綺麗に写すことを優先して、シャッタースピードを速くすると失敗を減らせます。もちろん、成功するまで何度もトライする方法もあります。

ちなみに、僕は-1EV~-2EVで撮影した写真を使うことがほとんどなので、シャッタースピードを速くしたい時は、ISO100のままF値をF8~F5.6ぐらいまで開いています。

恐らく、シャッタースピードの設定に正解はありません。フレーム内で露光中に動く可能性のある被写体を把握し、「何を優先するか?」でシャッタースピードを決めるのがベストだと思います。

scofield
僕はバルブ撮影をほとんど使わないのですが、30秒露光では足りない&F値は下げたくない&ISO感度は上げたくない場合は、バルブ撮影を使って下さい。

ピント(フォーカスエリア)

ピント(フォーカスエリア)

ピント合わせは、シングルスポットのオートフォーカスを使います(SONYはシングルスポットですが、他社はエリアAF等名称が異なります)。無理にマニュアルフォーカスを使う必要はありません。

この際、煙、照明、極端に暗い部分は避け、できるだけ明るい部分でピントを合わせます。また、シャッターを切る前に一度半押しでピントが合うか確認しておくことをおすすめします(いきなりシャッターを切るとピントが合わず失敗する可能性があるので注意)。

カメラの設定が液晶やファインダーに反映されるEVF機は、F値を開放にする及び露出補正をプラスにしておくことで、構図が決めやすくなりますし、ゴーストの発生も分かりやすくなります。

scofield
近くからF値を開放に近づけて望遠で撮影する場合は、前景や背景のピントが甘くなる可能性があるので、ピントを合わせる位置はしっかり選ぶべきだと思います。

手ブレ補正

手ブレ補正をOFFにする

三脚を使って長秒露光する時は、誤作動を防ぐために手ブレ補正機能をオフにします。

SONYの場合、手ブレ補正機能がついているレンズは、レンズ側で手ブレ補正機能をオフにします。手ブレ補正機能がついていないレンズは、ボディ側で手ブレ補正機能をオフにします。

ちなみに、僕はよく手ブレ補正機能をオンにしたまま撮影してしまうのですが(最初に確認しておけ!と撮影前の自分に言ってあげたい)、ブレた写真を量産したことはありません。撮影後に毎回確認しているのもありますが、手振れ補正機能がオンになっていても失敗する確率は低い気がします。

ただ、誤作動が起こる可能性がある以上、手ブレ補正機能は必ずオフにしておくべきです。

ノイズリダレクション

ノイズリダレクション

個人的には、ノイズリダレクション(長秒時NR)機能はオフ推奨です。

ノイズリダレクションをオンにしていると、シャッタースピードと同じ時間だけ除去する時間がかかります。僕の場合は30秒露光が多いので、1回シャッターを切るのに1分もかかります。

もちろん、ノイズリダレクション機能をオンにしておいた方が、長秒時ノイズは減らせます。ただ、完璧に消せる訳ではないので、どの道現像する時に修正が必要になります。撮影時間を削って現像を楽にするか、撮影時間を増やして現像に時間をかけるかの違いだと思います。

ちなみに、下記は春頃に撮影した写真の長秒時ノイズです。

長秒時ノイズ

この頃はあまりにも長秒時ノイズがひどくて、ノイズリダレクション機能は必須だと思っていたのですが、冬に入ってからは長秒時ノイズがほとんどでなくなりました。長秒時ノイズは季節の影響が大きいので(正確には気温)、工場夜景を撮るなら間違いなく冬がおすすめです。

また、冬は空気が澄んでいるので、遠くまでくっきり写りやすくなります。

適正露出について

好みの問題もあると思いますが、ディテールまでしっかり解像させたいのであれば、適正露出よりも暗めに撮影して、RAW現像で適正露出まで露光量を上げる方法がおすすめです。

一見無意味なことをしている様にも見えますが、違いは下記の写真を比較してもらえば分かると思います。左はカメラの適正露出で撮影した写真、右は-3EVで撮影してRAW現像で露光量を+3.00に調整した写真です。ハイライトやシャドウもいじっていますが、露光量以外は全て同じ調整です。

100 ISO感度 100
11 F値 11
30秒 SS 4秒
露光量±0 RAW現像 露光量+3.00

注目してほしいのは、照明が当たっているプラント表面の白飛び部分なのですが、適正露出で撮影した写真は、RAW現像でどれだけ露光量やハイライト、白レベルを下げてもディテールは戻ってきません。その点、-3EVで撮影した写真は、照明の形も分かるぐらいディテールがはっきりしています。ハイライトの下げ幅を減らせば、適正露出で撮影した時と同じ様に白飛びさせることもできます。

暗めに撮影する理由は、RAW現像した時にレタッチ方法の選択肢が増えるからです。

但し、この方法にも欠点はあります。後からRAW現像で大幅に露光量を上げることになるので、その分ノイズが増えます。カメラの性能にも左右されると思いますが、僕が使っているα7R2の場合、-1~-2EVならノイズは気になりませんが(あくまで個人的な判断)、-3EVまでいくとノイズが気になるので、必要ならHDR合成を使うようにしています。

scofield
僕はMモードで適正露出から-2~-3EVまで一緒に撮影しているので、同じ構図を3~4枚撮影しています。暗くするほどシャッタースピードは速くなるので、適正露出が30秒なら、1分ちょっとで4枚撮影することができます。露出を変えて撮影しておくことで、後からHDR合成もできますし、失敗を大幅に減らすことができます。

フィルターの影響について

下記の写真はゴーストが分かりやすい様に明るくしています。

レンズフィルターの影響

僕もずっと気づかずに撮影していたのですが、純正の保護フィルターが付いているだけでもゴースト発生率は上がります(体感では1~2割)。また、星景・夜景撮影用の光害カットフィルタースターリーナイトを付けて撮影した場合は、何も付けない時に比べて倍ぐらいゴーストが発生します。

もちろん、レンズの性能、撮影場所、照明の強さ、フレーム内での位置にも影響しますが、あまりにもゴーストが気になる時はフィルターを疑ってみて下さい。特に、スターリーナイトの様な特殊なフィルターを付けている場合は、フィルターが原因の可能性が高いです。

最後に

僕自身もまだまだ学ぶことばかりなのですが、「工場夜景を撮りに行ったけど自分の思う様に撮れなかった」という方は、今回紹介した僕の失敗と原因を参考にしてみて下さい。

ちなみに、途中でも少し触れたのですが、同じ構図で露出を変えて3~4枚撮影する方法は、失敗を減らせるだけでなく、HDR合成にも使えるので凄くおすすめです(基本はマイナス方向)。

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