イメージセンサークリーニングキット「ペンタ棒」の使い方

α7R2のイメージセンサーの汚れチェックとクリーニング

PENTAXのイメージセンサークリーニングキット「ペンタ棒」の使い方をまとめています。

目次

イメージセンサーの汚れをチェック

個人的には、雲のない青空を撮影するのがおすすめです。角度を変えて数枚撮影します。

当たり前ですが、F値を絞る程イメージセンサーの汚れがはっきりと写ります。また、ズームレンズを使っている方は、できるだけ望遠側で撮影すると、青空だけを切り取りやすくなります。雲が多かったり天気の悪い時は、室内でコピー用紙等の白い背景で撮影して下さい。

数枚見比べて、同じ位置に黒い点の様なシミが写れば、イメージセンサーが汚れています。

イメージセンサーの汚れ
設定
撮影モードA(絞り優先)
ピントMF∞
ISO感度100
F値F22(レンズの最大値)
SSAUTO
WBAUTO
※F値の最大値はレンズによって異なる

Lightroomを使っている方は、RAWファイルで保存して「明瞭度を+100まで上げる」&「黒レベルを-100まで下げる」とイメージセンサーの汚れがより分かりやすくなります。

Lightroomで「黒レベル」と「明瞭度」を調整

また、スポット修正の「スポットを可視化」にチェックを入れると、大きな汚れをより目立たせることができます(白く表示されるのがイメージセンサーの汚れ)。

スポット修正「スポットを可視化」にチェックを入れる

最初は見たくない物を見てしまった様な気分になりますが、この汚れを放置すると、これから撮影する写真にも黒いシミが写り込んでしまう可能性があるので、イメージセンサーを掃除する必要があります。

イメージセンサーのクリーニング

できることから順番に試してみて下さい(ペンタ棒を使う必要がない場合もあります)。

クリーニングモード

まずはすぐに試せるカメラのクリーニング機能を試してみて下さい。

SONYのミラーレス機種なら、メニューのセットアップ一覧にあります。

クリーニングモード

クリーニングモードを実行すると、ボディがブルブルと振動します(振動で汚れを落とす仕組み)。

ただ、経験上このクリーニングモードだけで綺麗になったことはありません。

ブロアー

電源をOFFにして、ブロアーでマウント周りのホコリを飛ばしてからレンズを外します。

ブロアーでイメージセンサーの汚れを落とす

レンズを外したら、イメージセンサーにブロアーの風を吹き付けます。この際、マウント部をできるだけ下に向けて、イメージセンサーには絶対触れない様にして下さい。

目で見える様な大きなホコリなら、この方法で除去できます。

ペンタ棒

クリーニングモードやブロアーでも汚れが取れない時は、PENTAXのイメージセンサークリーニングキット(通称ペンタ棒)を使ってイメージセンサーを掃除してみて下さい。

ペンタ棒

使い方は、クリーニングスティックのスタンプ面を「クリーニングシートに押し当てる ⇒ イメージセンサーに軽く押し当てる」を繰り返すだけなので簡単です(ウレタンゴムの粘着力でゴミを除去する仕組み)。

詳しい説明書も付属しているので、初めてでも問題なく使えます。

注意
  • 最初に必ず付属のクリーニングシートでスタンプ面の汚れを落とす
  • イメージセンサーに強く押し付けない(シャッター半押し程度の力)
  • イメージセンサーへ長時間接触させない(接触時間は一瞬で)
  • 押し当てた状態で引きずったりこすったりしない
  • スタンプ面は1回押し当てるごとにクリーニングシートで清掃する
  • クリーニングシートは同じ個所を繰り返し使用しない
  • 高温多湿及び気温の低い場所での使用は避ける
  • シミ等の汚れを取ることはできない

ちなみに、写真の汚れとイメージセンサーの汚れの位置は上下逆になります。

例えば、写真の左上に移っている汚れは、イメージセンサー左下付近の汚れです。

イメージセンサーの汚れの位置

気になる汚れがある時は、その付近を重点的に掃除して下さい。

僕の経験上、クリーニングモードやブロアーで完璧に汚れが取れたことはありませんが、黒い点で写るような汚れはペンタ棒で全て取れています(もやっと移る様なシミ系の汚れはとれないので注意)。

どうしても汚れが落ちない時や、自分で清掃するのが不安な方は専門のスタッフに清掃を依頼して下さい。

最後に

僕はイメージセンサーの汚れに気づかないまま撮影に出かけて、全ての写真に黒いシミが写っていたなんて経験もあるので、購入してから一度もイメージセンサーの汚れをチェックしたことがない方は、この機会に確認してみることをおすすめします。

また、レンズを交換する時は、風下で行う。マウント部分を下に向ける。室内で行う。アンチダスト機能を有効にする等、できるだけホコリが入らない様に交換することも大切だと思います。

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この記事を書いた人

2024年も気づいたら11月。今更だけど、情報を伝えるのにブログである必要はないのかもしれない。自分のルールで管理できるメリットを除けば、今はブログに拘るメリットは何もない。YouTubeやSNSを使った方が間違いなく多くの人に情報を伝えられる。また近々コアアップデートが予定されているみたいだけど、このままGoogle検索を頼りにブログ運営を続けてもアクセスや収益が伸びることはない気がする。いい加減新しく何か始めないといけないのかもしれない。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • いつも細かく丁寧な記事作成、お疲れ様です。自身はカメクラでもブツ撮り特化のガチ系ですけど、細かいところをけっこう忘れてるので、再確認も含めてためになりました。

    ここ数年で表面が撥水あるいはそれに近い防汚コーティングされてるセンサーが急増してるようで、そういうモデルはブロアーのみで8割片付きます。私の場合、退治できなければエタノール清掃。汚れが落ちにくい旧型コーティングのニコンDfだと8~9割エタノール清掃で、一度の作業に数分~30分、防汚センサーのニコンZ6はほぼブロアーだけで終わり、確認含めても数分。エタノール使用は4~5回に1回くらい。おかげでZ6の稼動率が9割を超えてます。

    ニコンはこういった地道な改良の事実をいつも一切宣伝しませんが、ソニーもキヤノンもペンタックスもオリンパスもパナソニックもメンテナンスに関しては改善しても宣伝しませんね。ユーザーがやって壊したら自己責任とか、クレーム入っても責任持てないとか、でも書いてたら弁償する責任が生じてしまうかもしれない――補償上、面倒な大人の事情があってテキスト化しない(できない)のかもしれません。

    • あさひわさんのサイトの更新はいつも楽しみにしています(毎日覗いている)。

      フィギュアのレビューも大好きなのですが、カメラ機材の知識についても凄く勉強させてもらっています。と言っても、僕には分からないことが多く、カメラの知識がついた1年後、2年後に、ようやくあさひわさんが1年前に書いた記事を理解できる。そんな感じです。あさひわさんの知識には感服します。

      ちなみに、僕は自分の体験したことや調べたことを備忘録としてまとめているだけなので(カメラの知識があまりない)、半分は自分のために記事を書いています。誰かの役に立てばもっとうれしいのですが。

      イメージセンサーの清掃につていは、未だにどこまで自分でやるべきなのか迷っています。今はペンタ棒でなんとかなっていますが、そのうち取れない汚れが出てきそうで。最近はほとんどレンズ交換していないし、レンズ交換の時はかなり気を使っているはずなのに汚れがついていることがあるので結構厄介だったりします。

      一度はサービスセンターに持ち込むつもりですが、頻繁に起こる様なら自分で清掃することも考えた方がいいのかもしれません。それはその時考えようと思います。

      最後に、これからも更新楽しみにしているのでがんばって下さい。楽しみにしています!

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