転院した時の医療費は限度額適用認定証を利用しても高額療養費の申請が必要

転院した時の医療費は限度額適用認定証を利用しても高額療養費の申請が必要

限度額適用認定証を利用して、同一月内に転院した時の窓口負担と高額療養費支給申請についてまとめています(脳梗塞で一般病棟からリハビリテーション病棟に転院したケース)。

目次

転院先の医療費は一度支払わなければいけない

限度額適用認定証を利用しても、外来、入院、転院の医療費は別々に計算されます。

自己負担額の計算方法
  • 1ヵ月単位(1日から末日)で計算
  • 受診者ごとに計算
  • 医療機関ごと入院と通院は分けて計算
  • 医科・歯科ごとに計算
  • 保険適用分が対象(差額ベッド代等は対象外)
  • 21,000円以上の自己負担額のみ合算(69歳以下の場合)

別々で計算された医療費は、一度支払わなければいけません。

例えば、救急車で搬送されてから、同一月内に転院した67歳の父の場合は、外来の医療費は自己負担限度額未満だったので3割負担、一般病棟の医療費は自己負担限度額を超えていたので自己負担限度額、転院後のリハビリ病棟の医療費は自己負担限度額未満だったので3割負担で一度支払いました。

この際、リハビリ病棟の医療費は21,000円以上なので、高額療養費の対象になります。返還される額は所得区分によって異なりますが、父の場合は高額療養費の申請で49,065円が返還されました。

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明細費用窓口負担返還
7月
10日~28日
外来(医療費)6,360円6,360円×
一般病棟(医療費)85,740円105,540円自己負担限度額
一般病棟(食事負担金)19,800円
7月
28日~31日
リハビリ病棟(医療費)50,760円65,520円〇(49,065円)
リハビリ病棟(食事負担金)3,960円
リハビリ病棟(差額ベッド代)10,800円
※限度額適用認定証の所得区分【ウ】のケース

限度額適用認定証を利用しても、転院した時は高額療養費の申請が必要になるケースがあります。

少し分かりづらいかもしれませんが、難しいことを覚える必要はありません。返還対象であれば、約3ヵ月後に高額療養費支給申請の通知が届きます。通知が届いたら手続きを行えば問題ありません。

高額療養費支給申請について

自己負担限度額を超えて支払った医療費は、加入している公的医療保険(健康保険組合・協会けんぽの都道府県支部・市町村国保・後期高齢者医療制度・共済組合)に、高額療養費支給申請書を提出または郵送することで支給が受けられます。但し、返還までには約3ヵ月かかります。

申請方法は加入している保険の窓口で確認して下さい。

国民健康保険の場合は、2~3ヵ月後に通知が届くので、それから市役所の窓口で申請を行います。

申請に必要な物
  • 高額療養費支給申請書(郵便で届く)
  • 領収書等診療費の支払いがわかる原本
  • 印鑑
  • 保険証
  • 預金通帳等
  • マイナンバーのわかるもの

高額療養費の支給を受ける権利は、診療を受けた月の翌月の初日から2年で消滅するので、通知が届いたら忘れずに申請手続きを行って下さい。また、家族の方も忘れずに覚えておいて下さい。

高額療養費制度を利用される皆さまへ | 厚生労働省

最後に

脳梗塞で入院すると、一般病棟の医療費だけで自己負担限度額を支払うことになると思います。

そこから、同一月内にリハビリテーション病棟に転院した場合は、3割負担もしくは自己負担限度額で転院先の医療費も一度支払わなければいけません。この際、転院先での医療費が21,000円以上であれば、約3ヶ月後に払いすぎた分が高額療養費の申請で返還されます。

限度額適用認定証を利用しても、高額療養費の申請が必要になるケースもあるので覚えておいて下さい。

今日の一言

2024年3月6日からGoogleのコアアップデートが始まりました。今回は長めの調整でまだ完了していません。このブログは、3月16日時点では確実にマイナス方向。雑記ブログが被弾しているのかと思いきや、僕にとって優良な記事を配信している特化型ブログも複数被弾しているので、一部の個人ブログが被弾しているといった感じ。なんとなくドメイン単位でフィルターをかけられているような気がします。捕捉されると、どんな記事を書いても中途半端な順位までしか上がらない。加えて、一部の記事が大幅に下落する傾向。

コメント

コメント一覧 (2件)

    • この記事がお役に立ててうれしいです。

      基本的に還付対象であれば申請の通知が届くので、特に覚える必要はないのですが、月初や月末の転院になると、自己負担額が21,000円未満で還付を受けられないケースがあるので注意して下さい(可能なら転院時期をずらすといった選択肢も検討)。

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