【フィギュア撮影】オススメのレンズ

フィギュア撮影にオススメのレンズについて考えてみた

フィギュア撮影で重要なレンズの「最大撮影倍率」と「焦点距離」についてまとめておきます。

目次

最大撮影倍率

最大撮影倍率は、「被写体をどれだけ大きく写せるのか」を数値化したものです。

数値が大きいほど被写体を大きく写すことができます。

正確には、ピントが合うぎりぎりの距離「最短撮影距離」まで近づいた時、イメージセンサー上に被写体がどれだけの大きさで写るかを示したもので、イメージセンサーに1cmのものが1cmで写れば1倍(等倍)、1cmのものが5mmで写れば0.5倍となります。

例えば、イメージセンサーの大きさが24mmx36mmのフルサイズ機で、最大撮影倍率1倍のマクロレンズを使うと、横幅約35mmのねんどろいどの顔を画面いっぱいに写すことができます。

最大撮影倍率1倍

撮影機材:ILCE-7RM2+SEL90M28G

1/7スケールフィギュアの顔もここまで大きく写すことができます。

最大撮影倍率1倍

撮影機材:ILCE-7RM2+SEL90M28G

これが最大撮影倍率0.24倍のレンズになると、顔を画面の横幅1/4程度の大きさで写すことしかできません。これ以上被写体に近づくとピントが合わなくなります。

最大撮影倍率0.24倍

撮影機材:ILCE-7RM2+SEL2470GM

1/7スケールフィギュアなら、上半身のアップが撮影できるぐらいです。

最大撮影倍率0.24倍

撮影機材:ILCE-7RM2+SEL2470GM

僕が普段撮影している写真なら、フルサイズ機で0.25倍程度あれば十分な気もしますが、マクロレンズを使った方が楽しいのは間違いありません。フィギュア撮影に限ったことではありませんが、物撮りで被写体を大きく撮りたいのに、これ以上寄れないとなった時ほどはがゆいものはないからです。

ちなみに、最大撮影倍率が0.5倍~1倍のレンズをマクロレンズと呼びます。

Scofield
僕が最初に勘違いしていたことなのですが、「最短撮影距離」が短いほど被写体を大きく写せるといった認識は、半分正解で半分間違いです。焦点距離が同じなら、「最短撮影距離」が短いほど被写体を大きく写せますが、焦点距離が長くなれば、「最短撮影距離」が長くても被写体を大きく写すことができるからです。また、「最大撮影倍率」が同じなら、フルサイズ機よりもイメージセンサーの小さいAPS-C機の方が大きく写せます。

個性豊かなレンズ | Enjoyニコン | ニコンイメージング

焦点距離

焦点距離は、「レンズの中心点からイメージセンサーまでの距離」のことで、焦点距離が短いほど画角が広く、焦点距離が長いほど画角が狭くなります。

また、撮影距離が同じなら、焦点距離が長いほど被写体を大きく写すことができます。

なんて言われても、フィギュア撮影ではどんな影響が出るのかよく分からないと思うので、焦点距離を変えて、被写体が大体同じ大きさで写る様に撮影した写真で比較してみます。

焦点距離の比較

焦点距離24mm

焦点距離24mm

撮影距離 約40cm

焦点距離35mm

焦点距離35mm

撮影距離 約50cm

焦点距離50mm

焦点距離50mm

撮影距離 約65cm

焦点距離70mm

焦点距離70mm

撮影距離 約80cm

焦点距離90mm

焦点距離90mm

撮影距離 約110cm

参考までに、135mmになると撮影距離は150cm必要になります。

焦点距離による写り方の違い

焦点距離が長くなるほど、撮影距離も長くなっているのが分かります。

また、台座やねんどろいどのホロを比較してもらうと分かりやすいと思いますが、焦点距離が短かくなるほど(広角になるほど)、パースが強く付いて被写体が歪んで見えます。スマホでフィギュアを撮影した時によく見る光景だと思いますが、近くのものはより大きく、遠くのものはより小さく写る現象です。

デジタル一眼レフカメラの基礎知識 – レンズ | Enjoyニコン | ニコンイメージング

正確には、焦点距離が短かくなるほどパースが強く付くのではなく、被写体を同じ大きさで写そうとした時、焦点距離が短かくなるほど、被写体との距離が短かくなるので、パースが強く付くと言った方が正しいです。

重量なのは、被写体までの距離「撮影距離」です。

フィギュア撮影講座4焦点距離&撮影距離 企画 よろずなホビー | Asahiwa.jp

例えば、70mmで被写体が綺麗に納まる距離から、24mmで撮影して、70mmと同じ画角をトリミングすれば、パースの付き方は同じになります。

撮影距離が同じならパースの付き方は同じ

同じ距離で撮影した時、画角は切り取る範囲が異なるだけだからです。逆を言えば、焦点距離が長いと、切り取る範囲が狭くなるので、パースが強く付いている範囲が写っていないともとれます。

24mmで撮影して70mmび画角をトリミング

但し、被写界深度やボケ感は異なりますし、トリミングする範囲が小さくなるほど画質が劣化するので、この方法で全く同じ写真が得られる訳ではありません。また、毎回こんな撮影ブースが写っている写真を撮ってトリミングしていたのでは、撮影していて楽しくないと思います。

個人的には、焦点距離24mm~35mmはパースがきつい&撮影ブースが映り込んでしまうので不向き、50mmは妥協点、70mm~90mmぐらいなら歪みを気にせず撮影できるといった感じです。

「中望遠」レンズの特長とその楽しみ | Enjoyニコン | ニコンイメージング

ただ、焦点距離が長くなるほど撮影距離も長くなるので、その分撮影スペースが必要になります。

僕が使っている90mmのマクロレンズの場合、撮影ブースや三脚を置くスペースを含めると、大体2m前後のスペースが必要です。また、アルターのジャンヌオルタやコトブキヤのオリヴィエの様に大きなフィギュアになると、2m50cm~3m近く必要になることもあります。

ちなみに、中望遠のレンズでフィギュアを撮影すると、F8~F11ぐらいまで絞っても十分すぎるぐらいボケるので、極端に明るいレンズ(F値が小さい)は必要ありません。

Scofield
焦点距離(画角)は、イメージセンサーの大きさによって異なるので、必ず35mm換算の値を確認して下さい。例えば、フルサイズ機で焦点距離90mmのレンズは、APS-C機で焦点距離135mm相当になります(1.5倍)。

最後に

フィギュア撮影におすすめのレンズを探している方は、メーカー公式サイトやカタログで「最大撮影倍率」と「焦点距離」を必ず確認して下さい。被写体を大きく歪みなく撮影したいのであれば、「中望遠(焦点距離70mm~100mm前後)のマクロレンズ」がおすすめです。

ただ、正解がある訳ではないので(背景を広く写したり、わざとパースを付けたいなら焦点距離は短い方が向いている)、フィギュアレビューサイト様が使用されている機材を参考にしたり、気に入った写真を撮られている方のレンズを真似してみるのもおすすめです。

また、レンズを購入する時は、マウント(ボディとレンズを接続する企画)も必ず確認して下さい。純正レンズでも一眼レフとミラーレスではマウントの企画が異なりますし、サードパーティーレンズも対応メーカーが異なります。マウントの企画が異なれば、別途マウントアダプターが必要になります。

ミラーレスなら、ソニーは「Eマウント」、キャノンは「RFマウント」、ニコンは「Zマウント」です。

Scofield
僕の理解が不十分で間違ったことを書いているかもしれないので、気になる点があれば指摘して頂けるとうれしいです。検証して記事を修正致します。
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